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地熱発電:闇と未来への光

こちらのページも兄貴から特別編集員を拝命した太郎がお届けします。

地熱資源大国日本

「地球白書」で有名なレスター・ブラウン氏をはじめとする多くの科学者も「日本は世界トップクラスの地熱資源大国」だと言っている。
海嶺(プレートの生まれる場所)にある国アイスランドの次ぐらいに凄いのだ。

そこにある熱を利用するので燃料代もかからない、CO2も排出しない。原発などとは違って完全にクリーンで安価な発電が可能なはずなのだ。

だが、今まで大きく取り扱われなかった。その理由などを報告したい。

なぜ、日本では地熱発電が注目されていないのか

原子力や火力などと違って、電気を作るのに燃料代がかからないので利権が生じにくい。(火力にも利権構造は存在する)
生産コストが高い電気ほど利益を生む電力会社は、生産コストの安い電気は作りたくない
つまり利益のために地熱を推進しようとする団体がないのだ。

また、水力と違って実績もない。

学生が地熱発電を研究対象にしようとすると「将来がないからやめておけ」と言われるらしい。
地熱大国なのになんたる悲劇

これも、前述の「原発利益共同体」が日本には資源がないと言う大前提を覆されたくなくて、隠し続けるため圧力をかけてきた節がある。
日本では地熱が注目されないように仕向けられてきたのだ。

世界的に見ても地熱発電が注目されていないのは日本だけと言ってもいいほどだ。
海外の主な地熱発電所は日本製だという事実もあるのに…。

地熱発電用の特殊合金のタービンは日本の町工場でしか高精度で作れない技術なのだ。(発電プラントには大手メーカーのブランドが付いている)

日本の地熱発電の現状

いままでの地熱発電はしょぼかった。建設コストの割りに出力が出ない。
とにかく、研究予算が少なくてどうにもならないのが現状だ。
ある日本の高温岩帯発電の研究の最先端の実験所では、人件費、実験、地下ボーリング費用等、全部合わせて2千万円だという。マイホーム一戸すら買えないような資金で何が出来るのだろうか?「それで地熱発電の研究には力を入れている」と電力会社9社が出資している研究機関は言い張っている。
地熱発電に研究成果を上げてほしくない某共同体からの圧力が見え隠れする。

地熱発電には、「温泉減衰・枯渇」を懸念する熱源近くの地元温泉街による反対などという問題もあった。
また日本の地熱地帯は、 国立公園法で開発が規制されている区域が多いという現実もある。
その他にも
●硫黄等の鉱物成分が機械をすぐに腐食させる
●硫化水素の放出による大気汚染(温泉地独特の香りだが大気汚染といえばそうかも・・・濃度が高ければ動植物は死ぬ)
●建設中のボ−リング作業による騒音・振動(工事終われば解決?)
●噴気の騒音
●熱水・蒸気採取による地盤沈下
●土砂流出による河川水の汚染、土壌汚染
●熱水・蒸気の放出による植物の損傷
●景観の変化(水力発電所も抱えてる問題だね)
●泥水の温泉への混入
●熱水還元による人工地震の誘発(非常に小規模だが)
などの問題があった。(半分以上はいちゃもんだ)

しかし、そのほとんどの問題は地下の温泉(熱水)や蒸気そのものを利用していたためである。
地熱と言いつつ温泉発電だったのだ。

新たな可能性!高温岩体発電

「高温岩体発電」といわれるものである。
右の図はGoogleから多額の投資を受けたベンチャーとしても有名なAltaRock社の資料より拝借したもの。
これは地中の熱い岩体に高圧で水を送り込み、熱水になったところを汲み上げ発電する方式だ。だから温泉には影響が出にくい。
発電にも競争原理の働く国では、投資家はこういう将来性のある話しに鼻がきく。資本主義として(どこかの国と違い)とても健全な気がして清々しい。


さらに進化したヒートパイプ方式

だが、私が期待しているのは、高温岩体発電の中でもさらに進化したヒートパイプ方式である。
地下深くの熱い岩体までボーリングして穴を空け、ヒートパイプを差し込んで純粋に熱だけを取り出す方式だ。
その熱で水を沸騰させるなどして発電に利用する。
ヒートパイプとは、熱伝導性に優れ、熱伝達速度も非常に高速な技術というか仕組み。NASAにより人工衛星中の放熱に利用されたのが実用化の始まり。ノートパソコンの内部の冷却などにもよく利用されている。性能がいいものは熱伝達速度が音速を超えるという。熱さは伝えるが冷たさは遮断するという熱の一方通行的な性質も持つ。通常は熱伝導のいい金属の管ににアルコール、水、アンモニア等使用目的に合わせた沸点を持つ液体少量及び気化したガスを封入し、内側がウイッグと呼ばれる毛管現象を起こす形になっている。地熱発電に利用できるほどの長さや大きさのものを開発出来るかが大きな鍵になると思われる。並列や継ぎ足しなども研究して是非完成させていただきたい。
アメリカで盛んに研究されているらしいが、残念ながら実績はまだ聞いたことがない。
しかし実用化すれば、地熱発電ほぼすべての問題が解決され、素晴らしい成果が期待できる。
地下の熱水や蒸気を汲み上げないので、硫化水素をまき散らすことも機械がやたらと腐食することもない。温泉減衰も、地盤沈下も地震も考えられない。
まさに夢のような技術だ。技術者・研究者という生き物は、達成したい夢があればその実現のために存分に力が発揮できるものだ。

日本の地熱の埋蔵量は、きっちりやれば全ての原発の発電量を充分に上回ることが出来ると見積もられている。
世界的にはマグマ発電まで研究されている。さらに技術を進め、マグマにも手を出すことが出来れば、日本では使い切れないほどの電力が作れると言われている。(しかも、噴火の予防も出来るのではないかという説さえある)

日本の技術力を結集して本気を出せば、きっと何でも成し遂げられる。

安全でクリーン、しかも安価で将来も安心な電気は国民の大いなる利益であることは間違いない。
国民の利益を守る立場の方には、その辺の所をよく考えていただきたい。

2011/5/29 太郎

外羅から、太郎ちゃんへ

特別編集委員になってくれてうれしい。
一郎さんも、二郎ちゃん、次郎ちゃん、三郎ちゃん、花子も、雅子さんも......そして、ゆうだい君雄大くんも特別編集委員なってくれるといいね。
拝命とは?????..................
辞令は、本人が本人に出せばいいのだ。
そんなサイトになってくれたら素敵だね。

2011/05/29
外羅


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